2019年夏ドラマ

【これは経費で落ちません!】8話のあらすじネタバレと感想!若専務襲来と嵐の予感!

スポンサーリンク



ドラマ「これは経費で落ちません!」第8話が2019年9月13日(金)に放送されました。

やっとお互いの気持ちを確かめ合い、”お付き合い”をしている状態になった森若さん(多部未華子)と山田太陽(重岡大毅)でしたが。

街でばったり出会ったチャーミングな美人さんが会社の前で太陽くんと抱き合っているところを見てしまい、ショックを受けてしまう森若さん。

”ひとり”でなくなると、こんなにも心が乱れてしまうのか、と思い悩む夜___。

ここでは、「これは経費で落ちません!」第8話のあらすじ(ネタバレ)と感想、視聴者の声を紹介していきます。

【これは経費で落ちません!】8話のあらすじ(ネタバレ)

恋をすると…

目撃してしまった、太陽くんと樹菜ちゃん(筧美和子)の抱擁の衝撃。

「恋愛は、嬉しい気持ちもくれるけど、苦しい気持ちもちゃんとくれる」

森若さんは、家に戻っても心ここにあらず、ぼーっとしている間に手もとがくるってサラダの入った容器を落としてしまうのです。

思っていた以上に、イーブンなのかもしれない…。

プラスもあれば、マイナスもある。

太陽くんに、樹菜との関係を聞きたい…でも聞くのが怖い。

だって、自分は、いつも太陽くんから貰ってばっかりで…太陽くんに、全然返せていない…。

赤く潤んだ眼から、ぽろりと涙がこぼれ、床に座り込んだまま、転がったプチトマトやブロッコリーを拾うこともできないままに、森若さんは考えていました。

彼にとって、自分との恋愛は、たぶん、プラスとマイナスが、イーブンじゃない。

そんなもの想いにふけった長い夜が明けて、また朝が来る。

会社に行けば、…営業部のオフィスは、経理部の手前にあって、どうしても顔を合わせてしまうのが怖い。

そして今朝も、待っていたかのように太陽くんは森若さんに手を振ってくれたのです。

どきっとする心臓を抑えるように真顔で経理部に向かうと、そこには人事の情報が掲示されていました。

専務就任、円城格馬…海外にいた社長の息子が凱旋し、入社したというのです。

可愛いノベルティ

次期社長候補で、パリとニューヨークで修行していたという“円城ジュニア”の帰国の情報は天天コーポレーション中の話題になっていました。

「どんな人なんだろう?!」

女子社員たちも興味津々です。

そんな中、真夕(伊藤沙莉)はスマホの画面に首っ引きで何かを落札しようとしています。

一瞬だけ、というその私用に、近頃は麻吹さん(江口のりこ)も煩いことを言わなくなってきました。

真夕の仕事の仕方を理解し、その適度な距離感を身につけたのでしょう。

そこへ、営業部の希梨香(松井愛莉)が黒いミニトートバッグを持って現れました。

彼女は秋の販促キャンペーンの担当で、昨年のノベルティがダサくてつらかった、ということで、力を入れまくって経費もギリギリ絞ってやれる限りのことをし、可愛らしいデザインの新作を作って経理部に披露しに来たのです。

社内でモニターしてもらい、持ち手の長さや改善点があったら、申請してほしい、というのですが、麻吹さんは趣味ではないのか、要らない、というので、真夕が二つ貰うことになりました。

家用と、会社用にするとのことです。

「良いけど、会社の人以外にあげちゃダメだよ?」

希梨香の言葉にうなずいて、麻吹さんの分も貰い、ニコニコの真夕。

しかし、希梨香はせっかくの出来栄えにも浮かない顔をしていました。

こんなにかわいいノベルティ作って販促してるのに、営業部のおじさんたちは違う方向性を模索しているのだ、といいます。

曰く、“天天ガールズ”というキャンペーンガールを募集して、何かやろうとしているのだ、と。

一筋縄ではいかない営業戦略の愚痴もこぼして希梨香が去り、平穏が訪れたかと思ったら、今度は新発田部長(吹越満)が渋面で戻ってきました。

「なんか、別の嵐の予感」

真夕の呟きは、真理を突いていました。

ジュニアのポリシー

慌ててジャケットを着用した新発田部長の後に、経理部に入ってきたのは、総務部の新島部長(モロ師岡)に先導された新・専務の
円城格馬(橋本淳)だったのです。

「ああ、良いですよ、お座りください」

慇懃な口調で言う彼の目にとまったのは、真夕のデスクの上に置いてあったノベルティでした。

「こんなものに効果があるんですか?」

いきなり否定から入る格馬の舌鋒に真顔で固まる真夕。

「これにかかる全経費と、過去五年の販売促進効果を数字で!」

勇さん(平山浩行)が「解りました」と即答すると、データをまとめ次第オフィスに持ってくるように、と指示をした彼が次に目を付けたのが、壁に並んでいる分厚いファイルでした。

それは伝票を綴った記録でしたが。

「このレスペーパー化の時代に、ここまで遅れているとは!」

呆れたようにそのファイルを新発田部長に放って出て行こうとした格馬に「お言葉ですが!」と反論を試みた麻吹さん…なぜなら、つい先日そのことについて問題が発生し、彼女はこの会社の流儀を学んだばかりだったのです。

しかし、なぜか、新発田部長はそれを抑え、黙らせました。

そんな経理部内の不穏な空気を見回すようにして、格馬は苦々し気に言ったのです。

「沢山ありそうですねぇ、私の仕事は!」

去り際に、格馬は麻吹さんに言いました。

「私はジュニアと呼ばれることが嫌いです。以後控えて頂ければ」

静かに、彼は経理部を後にしましたが。

嵐の前兆は、既に水面下で吹き荒れていたのです。

抱擁の、真相

太陽くんは、給湯スペースでコーヒーをいれて、ため息をついていました。

社屋の正面玄関で、大学の後輩の樹菜に抱き着かれてしまったこと。

そしてそれを先輩の鎌本(高橋洋)にばっちり見られてしまい「どういう状況?!」と突っ込まれたのです。

甘え上手の彼女は、ストーカーに狙われていて、一人になるのが怖い!ということで太陽くんを訪ねて押しかけてきたのですが。

まだ仕事が残っているうえに、関わると森若さんに誤解されるかも、と危惧した太陽くんは、樹菜を鎌本にパスしました。

「えぇぇぇぇ?」

あからさまにめんどくさそうな鎌本でしたが。

樹菜が可愛いことに気付いた鎌本は手のひらを返して快諾し、太陽も任せて社内に戻っていったのでした。

折悪しく…その抱擁のみを森若さんに見られていた、とも気づかないままに___。

ため息をつく彼の前に、鎌本が現れました。

心なしか、見たことがないレベルで顔がにやけています。

「…かっわいいわー、あの子…」
「はい?」

鎌本は、ちょいちょい、と太陽くんを手招きし、備品庫に連れ込んだのです。

なんと樹菜は鎌本に自宅まで送ってもらったあと、彼を部屋にあげてお茶を振舞ったのだといいます。

「送ってもらってお茶も出さずに帰せない、なんて言うからさぁ…いい子だよぉーーーー今どき珍しく…!」

「まぁ、いい子はいい子なんすけどね…」

これまで見たことがないレベルで浮かれまくっている鎌本に不安を募らせながら、太陽くんが小さく突っ込みを入れていると、鎌本は樹菜と太陽くんの関係について聞きました。

「元カノ?」

確かに元カノではあるが、大学生の頃であり…そもそも振った振られたで終わった関係ではなく…。

「聞かれたんです。太陽くん、なんで私と付き合ってるの?って」
「なんて答えたの?」
「わかんない…」
「はぁあああああ…さいってぇだろそれ!」
「ですよねぇ」

話が終わって、太陽くんは備品庫から出ようとした時はっとしました。

(俺も今…そんな風に思われているのかも…?!)

ランチタイムの愚痴

森若さんは、女子更衣室のテーブルで、同期の美月(韓英恵)にその太陽くんと樹菜の抱擁を見てしまったことを吐露していました。

お弁当を広げながら、とはいうものの、その話に美月は森若さんの気持ちを代弁するように怒ってくれたのです。

「しんじらんない。私だったら即問い詰める!」
「でも…友情のハグかもしれないし」

「何秒?」
「え?」
「何秒くらい抱き合ってたの?」
「10秒強」

「ないわ!」
「…ないんだ」

「聞きなよ!あたし見ちゃったんだけど、何なの?!って」
「でも、悪いことしてるわけじゃないし…私が禁止する権利、ないよ…」
「いやいや、あるでしょ?彼女なんだから!」

「だって、私…なんのプラスにもなれてない」
「プラス?」
「彼のために、何もできてない、っていう」
「別に何かしてもらいたい、って思ってるわけじゃないと思うけどねぇ、山田太陽」
「じゃあ…なんで私と…えっっ?!」

飛びのくように立ち上がった森若さんに驚いてのけぞる美月…。

「いま、山田太陽って…!」
「え、だよねぇ?森若の彼氏」
「ど…どうして?!」
「そりゃわかるでしょ?今までに聞いた話総合して分析すれば」

むしろ美月にも内緒にしていたんですね、森若さん。

「言わないでね…誰にも」
「解ってるって!」

複雑な気持ちのままオフィスに戻ると、なぜかそこにピンクのブリブリのドレスを着た樹菜がおり、太陽くんに親し気に話しかけていたのです。

なんでも鎌本に紹介された“天天ガールズ”のオーディションを受けに来た、というのですが。

希梨香がその会場は一階のショールームだという話にも耳を貸さず。

樹菜は彼女が持っていた件のノベルティバッグを見て目の色を変えたのです。

「えー――何それちょーかわいいーーー!」
「え、これ?」

自分が企画したバッグが褒められて、希梨香もまんざらではありません。

「欲しい~!」

樹菜はそれが当たり前のように、太陽くんの顔を見て「欲しい~」と呟きました。

「弊社の製品を3000円以上お買い上げいただければ、もれなく差し上げますので!」

希梨香が営業スマイルで言うと、樹菜の表情はさっと変わりました。

「三千円?高っ!無理!」

面倒なことになりそうな空気を察して、太陽は樹菜を引きずるようにショールームのオーディション会場に連れて行きました。

その様子を見て周囲の女子社員たちが「太陽くんの彼女?」「めっちゃ可愛くない?」などと話しているのが聞えて、森若さんは心穏やかではありません。

天天ガールズ

オーディションが始まると、ショールームでは候補者たちが思い思いの特技を見せていました。

ダンスや楽器の演奏、ヨガやモデルばりのポージングなど、それを神妙な顔をして審査している営業部の面々でしたが。

樹菜が現れ、フラフープを始めると鎌本一人だけが異様にはしゃいで手を振る始末。

あげく、吉村部長(角田晃広)にまで投げキスをしてポイントを稼ぎ、オーディションの合格にぐっと近いポジションを獲得していったのです。

あまりに現金なその様子に鎌本は驚き、呆れていましたが。

その様子を見てクールに慰めてくれたのは広報課の契約社員、室田千秋(真魚)でした。

「権力ですよ」
「え?」
「女は時に、優しさより、権力を選ぶんです…」

鎌本は驚きながらも、恐らくそれが樹菜の真理だったんだろう、と納得しました。

専務室で

格馬に頼まれたデータをUSBに入れて専務室に届けた勇さん。

そのデータを開いて一瞥し、格馬は言いました。

「非常に疑問です。なぜこんな無駄が見過ごされてきたのか。君はどう思いますか?」

「そのデータがすべてかと」

「君にはこれからも経理的観点から意見をいただきたい」

早速ですが、と格馬は一つのデータを提示して、勇さんに意見を求めました。

経費を過剰に使用しているもの、として。
そこにあったのは、広報課の皆瀬織子のデータでした。

勇さんは、複雑な思いでその画面を見つめていたのです。

オークションの成果

退社前の着替え&メイク直しタイムで、真夕が声を上げました。

「やったぁ!」

希梨香が「どうした?」と問うと、真夕が嬉しそうな顔をしてスマホから顔を上げました。

「アレッサンドロ!」
「アレッサンドロ?」

森若さんには謎のワードでしたが。

「もしかして、キャロラインのボーカルのアレッサンドロですか?」

意外なことに麻吹さんはそのアーティストの名前を知っていました。

ネットニュースの会社にいた時に、記事を書いたことがあった、というのです。

「私絶対それ読んでます」

そして今喜びの声を上げたのは、非売品の等身大パネルを落札したのだというのです。

しかしその価格はなんと6万円!

「「「ろくまんえん?!」」」
みんなの驚く声に、真夕も「やっちゃいました…」と苦笑していましたが。
喜びは隠しきれません。

「でもこれが来たら、ほぼ“アレッサンドロと同棲”だよ?」

麻吹さんに至ってはもっと辛らつな言葉が飛び出しました。

「追っかけって、コスパ悪くないですか?いくらお金をつぎ込んでも何もないでしょ?見返りが!」

「あります!」
「あるの?」
「ていうか見返りしかないんですか?」

真夕は何十倍にもして返してもらっているのだと反論しました。

「何を?」
「命です!」
「いのち?」
「はい!生命維持費なんです!アレッサンドロ代は!」

生きててよかった~!って思うし、肌艶艶になるし、明日もがんばろーって思うし!

「とにかくありとあらゆる幸せを運んでくれるんです!」
「なんかわかる~」という希梨香と。
「「わからない…」」という森若さんと麻吹さん。

ひと月ぶりのライブに行くんだ!と満面の笑顔の真夕の話を聞いて、森若さんは呟きました。

「…シアワセ?」

大人の会話

バーの一角で、勇さんと皆瀬が飲んでいました。

「返信無いから、来ないかと思った」

「そのつもりだったけど…今日も帰ってこないみたいで」

「また女のところか」

「多分ね」

皆瀬の夫は年下で、映画監督志望のイケメンでした。

「もう勝手にしろ!って感じ___責められないしね、私だって、こうやってあなたと…」

二人は付き合っているところを、森若さんに見つかってしまったのです。

皆瀬は、直接的なことを言わず、勇さんに寂しさを漂わせて誘い、関係を持ってしまったのです。

「あなたといるとしゃべり過ぎちゃう」

先月、そのバーでばったり会った二人は、皆瀬が愚痴をこぼしたことから思いがけない関係に転がってしまったのです。

「あなたと、こんな風になるなんて」
「俺も…」

皆瀬は表情を変えて尋ねました。
カウンターに二着の衣装を並べて「どっちがいいと思う?」と。

しかし、勇さんは危惧し、経費の過剰使用は気を付けた方が、と忠告したのです。

「やめてよ、森若さんみたいなこと言うの!」

皆瀬の言い分としては、安っぽい衣装を着て出れば、会社が安く見られてしまう、というのです。

「私は会社の顔なんだからね!…持たせてよ、せめて、仕事のプライドは!」

皆瀬の心情を思えば、それ以上は言えない勇さんでした。

騒動の予兆

その朝、経理部に希梨香が飛び込んでくるなり「ひどすぎます!」と大声を上げました。

ノベルティのキャンペーンがペンディングになったのだ、と。

過去の販促キャンペーンの結果の報告が経理部から上がり、格馬専務の判断で中止になった、というのです。

「その報告をしたのは俺だけど」

「なんでですか?!」

「聞かれたから、数字をそのまま報告した」

「そんな、数字だけで測れるもんじゃ…」

「数字以外で何を測るの?」

「気持ちとか、ノベルティもらってうれしくなって好感度上がったりとか」

「その好感度がノベルティによって特にあがってないことを数字が証明したんだ」

「去年まではそうでも、今年は!」

「それは難しいですね」

麻吹さんが声をさしはさむと、希梨香がはっとしました。

「え?」
「未来の証明をするのは大変難しいです」

サンプルを作るのにもお金がかかってる、ここで辞めたら丸損だ、という希梨香に勇さんが言いました。

「計算上は、ここで中止した方が赤字額が少ない」

「もう良いです…失礼しました!」

飛び出していく希梨香を心配した真夕が、そのデータを見せて欲しい、と勇さんに頼んでいました。

希梨香の頑張りを見ていた彼女は、その努力を無に帰したくなかったのです。

数字とハート

憤る希梨香の様子に賛同するもの、そして唯々諾々とその結果を飲みも校とするもの…さらには経理部批判まで始まりそうな営業部の面々でしたが。

太陽くんは「経理部を悪く言うのはやめて」と口にしてしまいます。

そして、強引に数字だけで物事を推しはかろうとする専務に対して抗議に行こうとしますが、珍しく吉村部長が「止めて!」と強く引き留めました。

山崎(桐山漣)はさらりと太陽くんに言いました。

「無駄だと思うけどな。数字で動く人間は、数字でしか動かせない」
「いや!その通り!出たね、営業マイスターの金言!」

不穏な空気を吉村部長がまぜっかえす中で。

太陽くんは鎌本に呼ばれ、備品庫で話を聞く羽目になったのです。

「え?樹菜に…?」
「しーーーー…そうなんだよ。ノベルティのバッグ、あげるって、約束しちゃってさー」

サンプルを一つ、なんとかならないか、と持ち掛けられはしたものの、社外に出すことに関しては問題アリアリだ、として太陽くんは頷きません。

しかし、鎌本も負けてはいませんでした。

彼は自腹でタクシー代を払って樹菜を家まで送り届けたというミッションで既に太陽に大きな貸しを一つ作っていたのです。

そのゴリ押しで、太陽くんは鎌本の頼みを聞かざるを得なくなりましたが。

これが後々大きな問題を引き起こすことになるのでした。

サンプルの行方

太陽くんはそのバッグを持っていそうな女子を当たっていきましたが、ことごとく玉砕していました。

鎌本にも報告したのですが、鎌本は鎌本でLINEに「ノベルティ超楽しみにしてる!」と樹菜からメッセージが入っており、二人ともが板挟みになっていました。

「もう“よっちゃん”て呼ばれてるんですか?」

突っ込みどころ満載ですが、鎌本もそうとう手玉に取られている様子がありありと見えていたのです。

そこに皆瀬が怒鳴り込んできました。

天天ガールズは、当初の予定では単なるキャンペーンガールのはずでしたが。

今後、天天コーポレーションの広告塔になる、という企画書を見て驚いた皆瀬が直接確かめに来たのです。

しかし、この一件は専務のお声掛かりだったのです。

真夕は業務の合間に希梨香のキャンペーンのデータをチェックして、無駄を省けないか、と模索していました。

彼女は希梨香には恩があるのだと森若さんに話しました。

入社して間もない頃、経理の仕事に向いていないのでは、と悩んでいたら、希梨香が愚痴を聞いてくれたのだ、というのです。

「あの頃を乗り切れたのは、キリカと、アレッサンドロのおかげなんです!だから、お返ししたいんです。ちょっとでも」

その言葉に、森若さんも思うところがありました。

キャビネットを開くと、まだ使っていなかったノベルティのバッグが残っています。

森若さんは、それを太陽くんに渡しました。

「妹さんが欲しがってるって聞いて」

それは太陽くんが真夕に頼む時に使った言い訳でしたが。

森若さんには、なんとなく分かっていたのです。
その欲しがっている主が、樹菜であったことは…。

「おそらくこれで、イーブンだと思いましたので…」

そして、森若さんは太陽くんに、あの時の真相をやっと聞くことができたのです。

屋上で見せてもらった樹菜からのLINEの画面には、ストーカーに追われて怖い思いをしている、助けて欲しい、という樹菜のTLが残っていました。

「会社の中まで入ってこられたらマズいと思って…」

そして、会社のエントランスでの抱擁、という流れになったのだ、と彼は説明してくれました。

「ゴメン、嫌な気持ちにさせちゃって」

「私もごめん…いやな気持になってしまって!」

「何言ってんすか!それは嬉しいヤツ。やきもち、やいてくれたんでしょ?」

「私に何かしてほしいことはありますか?」

「へ?」

「イーブンでいたいんです。あなたとは、いつでも…」

二人は、やっと自然に笑い合うことができました。

「私に、してほしいこと」

「ある!あるある!えっと…」

「例えば?」

「言うんですか?今ここで…言えることなら、お弁当とか…前に、沙名子さんが食べてるの見て、すげー美味そうだなぁって、忘れられなくて…」

「良いですよ!好きですから!…好きです___お弁当作るの」

「そっちかい…」

「むかしからクッキーの缶とか、“コフレ”とか、いろんなものがぎゅーって詰まってるのが好きで…」

「楽しみ過ぎる!」

でも、会社では手作りのお弁当は勘繰られて面倒なので、と言いながらも、ドライブデートのプランまでを語り出した太陽くんですが。

レンタカーを借りたら赤字になるのでは?という突っ込みが森若さんから飛び出しました。

お金の細かい計算を始めてしまった森若さんに対して、太陽くんはきっぱり言うのです。

「嬉しいんです、俺が!沙名子さんが喜んでくれれば、それで」

___太陽くんの言葉は、森若さんにとってはまだ少し難易度が高かったようですが。

(私が喜ぶと、嬉しくなる…?)

森若さんにとっては、それは開けるべき新しい扉だったのかもしれません。

勇さんの想い

件のバーで、皆瀬が勇さんに抗議していました。

自分が経費の無駄遣いをしていると経理部からデータが専務に上がったことを尋ねていたのです。

プライドを持ってやってきた仕事を取り上げられてしまったら、自分にはもうなにも残っていない、という皆瀬に、勇さんは厳しいことを伝えました。

皆瀬の夫は、妻の収入に依存し、貢がせたあげくに女のところに走った、というのです。

収入が途絶えたら、その夫も自分から離れていく、と危惧していた彼女に「そうまでしてしがみつくべき男なのか?」と。

「俺は君に、何もなくなるなんて思わせない」

重ねた手、そして引き寄せた肩。
皆瀬は、抗いませんでした。

疑惑のオークション!

その日、山崎はふとしたことから覗いたオークションサイトで、ノベルティのバッグのサンプルが出品されていることを知りました。

絶対に社外に出さない、ということを約束していたはずなのに、と希梨香が怒鳴り込んできたのは経理部です。

というのも、写真の中にナンバリングされていた部分の写真が写っており、その6番は真夕に渡したものに間違いないのだと希梨香は主張していたのです。

彼女が真夕に詰め寄った理由は二つ。

そのオークションサイトはつい先日真夕が使っていたのを見ていたこと。

そしてアレッサンドロのパネルを落札して6万円も支払うことになり、真夕が金欠になっている状況を熟知していたこと。

「いくら金欠でもそんなことはしない!」

真夕は反論しますが、希梨香には信じてもらえませんでした。

営業部ではどんどんつりあがっていく入札金額に「まずい!」と吉村部長も青くなっていました。

その入札を止めさせることも、出品者を特定することもできるが、問題は一つ、と山崎は言いました。

「ただこれって、経費で落ちます?」

吉村部長の許可が下り、落札することになったバッグでしたが。

領収書がとれるかわからないので、と森若さんに同席を頼んだ山崎。

そうと決まったら、即決価格を提示してあっさりとオークションは修了しました。

タダのバッグに、なんと15,000円。

落札決定したとたんに出品者からの連絡が。

“荒井樹菜”___その名前に、営業部の面々は顔を見合わせ、気まずい空気が流れました。

入れ替わりのマジックと、リカバリー

樹菜に渡って出品されてしまった6番のサンプル。

それは、専務の格馬が経理部を訪れた時に手に取り、ぽんと無造作に森若さんのデスクに置いたときに入れ替わってしまったのだと、森若さんは気づきました。

そして、それが太陽の手を通して樹菜に渡り、このオークション騒動に繋がったのです。

一連の騒動の震源地が判明したとたん、森若さんの心に怒りの炎が沸き上がりました。

「なんなの!あの女!」

そして、妹ではなく、樹菜に横流しした太陽に対しても猛烈な憤りが…。

「嘘つき!」

森若さん、珍しく心の声がダダ漏れになっていて経理部の面々も驚いていました。

彼女は、真夕が勇さんから貰ったノベルティ関連の経費データをチェックし始めました。

そういうところには首を突っ込まない主義かと思っていた、という麻吹さんでしたが。

森若さんにしてみれば、ノベルティのサンプルをつくるにも経費が掛かっていて、このままキャンペーンが立ち消えになれば、それも無駄になってしまう、という危惧があったのです。

それに。

「試してみたいことがあるんです」

太陽が言っていたことを、実践してみたい、と彼女は思っていました。

「誰かを喜ばせると、自分も嬉しくなる、っていうことを」

真夕も率先して手伝いを申し出ました。

「私も今、嬉しい気持ちになりたいので…」

そうして経理部の巻き返しが始まったのです。

外回りから戻ってきた鎌本と太陽は、樹菜がいろいろな会社のサンプルや非売品、ノベルティの転売ヤーだったことを知らされ、ショックを受けていましたが、素直に、そのバッグを横流ししたのが自分だった、と希梨香に申し出て、太陽は頭を下げて詫びました。

「そんなぁ…」

希梨香は自分が真夕を酷く罵ったことを悔いて頭を抱えるるのでした…。

森若さんのイーブン

勇さんがまとめたキャンペーンの経費の動向を検証して、森若さんは確かに純然たる収支は大幅な赤字になることを認めざるを得ませんでした。

(勇さんは、正しい…)

真夕は、作業を続けながらも卓上にあったバッグをみつめ、呟いたのです。

「なんとか、世に出したいなぁ」

太陽とともに希梨香に入ってきたはその声を聞いて何とも言えない顔になりました。

「ゴメン!真夕…」

気持ちを切り替えていた真夕は、希梨香にも経費削減のアイデアを求めました。

「勿体無さすぎる。こんなかわいいトートバッグがお蔵入りなんて!」

麻吹さんはそのデザイナーを知っていました。

まだ若くて無名だけれど、センスが良くて希梨香がその才能に惚れ込んだのだと。

そして、そのデザイナーの作品を読者モデルのインフルエンサーが身につけたことで爆発的な流行を作ったのだという実績も発掘して見せてくれたのです。

彼女がそれに気づいたのは、オークションの入札数の異様な多さから、でした。

麻吹さんの多種多様なこれまでの職歴は、素晴らしい情報を引っ張ってくる引出しの多さに繋がっていたのです。

その頃、専務室には管理職が集められていました。

部長クラスには、これまでのぬるま湯のような会社の体質の拙さを淡々と説いて聞かせている格馬でしたが。

彼の構想はこの天天コーポレーションに思いもよらない嵐を引き起こすことになるのです。

販促キャンペーンをこのまま行えば、これまで気づかなかった大きな赤字が表に出ることになります。

専務に納得してもらうには、まずその損益をゼロに、そして利益を叩き出すところまでやらなければ意味がありません。

経理部の面々はどうすればそこまでリカバリーできるのか、と知恵を絞り合いますが、そこで太陽くんが挙手をしました。

が、森若さんは取り合いません。

真夕と麻吹さんに促されて、ようやく彼が発言させてもらえることになったのです。

「気に入らないことがあったら、ちゃんと言って欲しい」と。

文句があったとしても、それを口にしても、それで嫌いになるなんてことは無いから…と意味深なその言葉に、森若さんも応えました。

「正直、わからなくなっています。どうして付き合っているのか…」

「へ?」

「というか、どうして付き合ってくれているのか」

自分たち二人のこととして。

そして今この危機に際して。

朝吹さんは「それは自分の意志」だと言い、真夕も「森若さんが言ってたじゃないですか、誰かが喜んだら、自分も嬉しいのか試したい、って」と言葉をつなげます。

俺だって、と太陽くんも言いました。

照れくさいのか背中を向けてはいたものの。

「俺だって楽しみにしてるんです、沙名子さん、赤字って言ってたけど」

それはドライブとお弁当の話ではありましたが___。

「ていうか、むしろ黒字っすから」

「損をしてるとは思わないんですか?」

「思いません。むしろ得ばっかりです。大事な人が喜んでくれて、笑ってくれて、それ以上のシアワセ、思いつかないっす。赤字でもなんでも、そこだけは譲れません。他を切り詰めてでも、金作ります!」

それはドライブの話ですが!

森若さんには、一つ大きなヒントが転がっていたのです。

「切り詰める…?そうか…!」

森若さんのスイッチが入りました。
ここから、事態は大きく動いたのです。

効率化と経費削減

勇さんが専務室を辞したのと入れ替わりに、マリナがお茶を届けにきました。

「以上のことから早急に手を付けるべきは、効率化と経費削減です」

まるでスピーチのように語る格馬の言葉に、どきりとするマリナ。

そこで槍玉にあがっていた“ムダ”の一つには、マリナの既得権益ともいうべき“特別枠”もあったのです。

格馬が見据えているのはアウトソーシングと容赦のないリストラ。

これまでの社風が全く変わってしまうのではん、と管理職が恐れるほどの、それは嵐の前触れでした。

森若さんたちは様々な角度からこれまでの販促キャンペーンを検証し、その展開方法を抜本的に買えてシミュレートしていました。

固定概念を突き崩すと、意外なところで“切り詰め”られることが判明し、森若さんは黒字を叩き出せそうな見込みも検証できたのです。

あと、省けないかと検討の余地があったのはノベルティそのものの包装の手間と経費でしたが、意外なところから太陽くんがヒントをもたらしました。

森若さんとの会話で思いついた“コフレ”の仕様、ということで。

「3000円以上買ってくれた人には、商品をバッグに入れて持ち帰ってもらう」

そうすれば、全体で包装の費用160万円が浮く、というのです。

これさえ浮けば、完全な黒字どころか、無視できない利益につながります。

その様子を見ていた勇さんは、希梨香らがまとめていたインフルエンサーのデータに、根拠のある実績をプラスして提出するように、とヒントをくれました。

専務の帰宅リミットまで、あと一時間。

最後の追い込みにかかろう、としていたときに、希梨香がふと気づきました。

「あれ?真夕、今日ライブじゃん!アレッサンドロの!?」

しかし、真夕は笑って答えました。

「良いの。友達のピンチほっといてライブ行ったら怒られちゃうよ、そういう人だから…」

森若さんもちょっと楽しくなってきて、最後の追い込みをかけてみんなで報告書を出しに行く希梨香を送り出したのでした。

告白

やっと大仕事を終えた森若さんを、太陽くんは備品庫に呼び出しました。

そこで彼は、樹菜はただの後輩でなく、元カノだったことを森若さんに伝えたのです。

「でも、今の俺には沙名子さんしか、あり得ません!今っていうか、この先ずっと…わかってくれますよね…この感じ」

「解りません…恥ずかしながら、私には元彼がいません…山田さんが初めてです」

「マジで?」
「マジです…わかりません」

太陽くんは、嬉しさのあまりに森若さんを抱きしめてしまいました。

「止めてください!会社ですよ!」

「思いついた、してほしいこと!名前で呼んで…そしたら止める」

「山田太陽!」
「じゃなくて!」
「太陽さん」
「くん、で」
「太陽くん」

嬉しさのあまり、腕をほどけなくなっている太陽くんに、森若さんは必死に抵抗したのです。

真夕のシアワセ

みんなのために懸命に頑張って働いた真夕は、ライブには間に合わなかったものの、出待ちにはギリギリセーフで間に合い、推しのアレッサンドロが車に乗り込むところは見送ることができました。

ただそれだけでも、今夜の彼女には満足でした。

コンビニで、お気に入りのアイスコーヒーを買い、一日の余韻に浸れるか、と思った時、駐車場で一人の男がぶつかってきて、真夕のカップが落ちてコーヒーが飛び散ってしまったのです。

ああ、ついてない…凹む真夕の傍らに泊まっていた車から、降りてきた異様な気配に、思わず顔を上げると、そこには憧れのアレッサンドロたちが彼女を取り囲むようにいたのです。

「イチゴちゃん?」
「…はい!」

アレッサンドロは仲間たちが買い物に向かう中で、ただ一人、ティッシュを手にして真夕のスカートを拭いてくれました。

息が止まりそうなほど驚いている彼女に、彼は言ってくれたのです。

「泣かないで!」

そして、アレッサンドロに抱きしめられ、真夕は人生でもっともシアワセな瞬間を味わったのでした。

その顛末

ノベルティのバッグを樹菜から取り戻して、鎌本は天天ガールズの採用は取り消しだと彼女に伝えました。

「よっちゃん、怒ってる?」

「怒ってるんじゃなくて、傷ついたんだよ。ただ単に、君を喜ばせたかったんだよね。覚えといた方が良いよ、意外とそういうことで、世界は回ってるからさ」

でも半分も聞かないままに樹菜はショールームから出て行ってしまいました。

その様子を、たまたま見ていたのは室田さんでした。

「いたの?」
「はい」
「カッコ悪かったよなぁ…今の」
「いえ、カッコ良かったです、“よっちゃん”!」

専務室で。

勇さんは格馬と対峙していました。

ノベルティの件は承諾され、一難去ったか、と思われましたが。

格馬は言いました。

経理部も、アウトソーシング化の対象なのだ、と。

不穏な空気が、天天コーポレーションの本社を包み始めていたのです。



スポンサーリンク

【これは経費で落ちません!】8話の感想

先週、予告を見ていた時から予想はしていたけど!

古い体制全部が良いとも悪いとも言えませんが、逆もまた然り。

こういうボンボンて、どこにでもいるよなぁ…と思った次第です。

急激な革命を起こしたところで、古い会社は消化不良起こすよ?

そこにいるのは、人間なんだぞ?

などと、思ってしまったのです。

まぁ、上手くいく場合もあるかもしれないけれど。

なんでも経費で削減すりゃいいってもんじゃないよね。

どっちに転がるか、その結果は来週にならないと解りませんが。

会社の心臓部でもある経理を、外に任せるって、それ怖くないか?と直感的の思ったのでした。

さて、真夕ちゃん。

伊藤沙莉さんがもともと好きなので嬉しいなぁと思って見ていましたが。

やっぱりこの人の演じる“普通の女の子”は素晴らしいですね。

推しのアレッサンドロに対する萌と愛にはめっちゃ共感します。

でも、友達のピンチのために奮闘した彼女に正しい報い、それこそ見返りのような奇跡を与えてくれた神様!

あるんですねぇ、こんな奇跡が!

もしかしたら、一生分の思い出になったかもしれません。

頑張ると、良いことがある。

イソップ物語や、日本昔話のようなエピソードでしたね。

そして、大人な二人、勇さんと皆瀬さん。

何があったんだろう?と思ったのですが。

意外と普通に始まったんだな、と思ってしまいました。

不倫の是非は別にして…ていうか、皆瀬さんの夫が情けないー…。

そして皆瀬さんをぐいぐいと引っ張ってくれそうな勇さんの男前な心意気と言ったら…。

大切なことなのでもう一度言いますが。

不倫の是非はおいといて。

皆瀬さんはその頑張りに対して正しい報いがあって欲しい、と思います。



スポンサーリンク

【これは経費で落ちません!】8話の視聴者の声


↑ああ、良い表現だなぁ、可愛いオブ可愛い、って。


↑え、マジでトレンド一位?太陽くんすごーい!(と樹菜風に言ってみる)


↑可愛い!そっか、前世で同級生だったんだ?!


↑ああうん、確かにわかる!モブというか、こういうこ、いるよね!っていうところと、そのお芝居の深さに共感するんだ。


↑アレッサンドロ、カッコ良かったんですよ、ちょっとぎこちなかったけど(笑)。


誰もがいろんなことを背中に隠してる感じで、今回は真夕ちゃんの萌と、勇さんの秘密が少しずつ明らかになってきましたね。
みんなハッピーになって欲しいなぁ、と思います。


↑そうそう、スリーピースのスーツって、萌えますよね!
これから涼しくなるので、見た目でも楽しめますよ、蓮くん!

まとめ

さて、本当にどうなってしまうんでしょうか、天天コーポレーションの社内改革!?

専務も、高学歴で頭でっかちだといろいろみんなが仕事しづらくなりそうだなぁ、などと危惧しているのですが。

面倒なことにならなきゃ良いですねぇ。

そして、ひょっこり出てきた広報室の室田さん。

変わらず、濃やかな気遣いでショールームをきれいにしてくれていました。

…もしかして、鎌本さんといい雰囲気になるかなぁ?

可愛い顔の裏側でいろいろと暗躍していた樹菜に比べたら、値千金な女性ですよ、鎌本さん!と思ってしまった。

さて、メインストリームになるべき、森若さんと太陽くんの関係は、少しずつ、じわじわと進行しています。

ほんっとにカワイイ!

森若さんの初々しさや、太陽くんがワンコのように森若さん大好きオーラが溢れまくっているところなど。

眩し過ぎて、時々直視できなくなりますが。

こういうヒロイン、良いですよね。

真面目を揶揄するむきもありますが。

ちゃんと、皆が彼女の人としての在り方や、周囲とのかかわりを尊重してくれている、きっとそれなりに居心地のいい職場だったはずです。

だからこそ、心配だなぁ、と思ってしまう…天天コーポレーションのこれからに、森若さんを始めとする、普通の人たちが普通に楽しくお仕事できる場所であって欲しい。

効率だけでは、会社は回っていかないんじゃね?って、思ってしまうのです。



スポンサーリンク